プロアクティブ療法 ~アトピー編~
2015/3/27
「先生、ぬり薬をぬっている時は、皮膚の状態が非常に良いのですが、止めるとすぐに悪化します。保湿剤をぬっても良くならないのですが・・・」と、言うような相談をよく受けます。
そんな時よくおすすめするのが、プロアクティブ療法です。
ぬり薬をぬると一見良くなったように表面的には見えていても、実は炎症が少し存在しているのです。この完全に治っていない状態でぬり薬を止めると悪化します。
プロアクティブ療法とは、この目には見えない炎症を抑えて、再度悪くなるのを事前に抑えるという発想です。
まず、ステロイド外用剤やプロトピック軟膏を毎日、数週間程度ぬり、良くなれば週5回保湿剤と、週2回のステロイド外用剤やプロトピック軟膏をぬるというやり方です。これは言い換えると、大きな火事になるのを防ぎ、起こってもぼや程度に抑え、いつも火の用心をして、火事を起こさないようにすると言うことです。さらに良くなれば、週6回の保湿剤と週1回のステロイドやプロトピック外用に減らしていき、さらにその先は保湿剤のみにしていき、ゆくゆくは何も塗らなくても調子良い状態が持続できるようになれば、アトピーは卒業と言うことになります。
こんなにうまくいくかどうかはわかりませんが、時間をかけてあせらず、1ステップずつゆっくりやっていきましょう。